ナガノオルタナティブ 2016_02
「ランドスケープ」吉田昌司展
2016 9/13,14,15,16,17,21,22,24,28,29,30 / 11days
13:00~17:00 ¥500-
@ FFS_Warehouse Gallery
artists statement
私は人の姿を表現したいと思い制作しています。作品を発表始めた東京での生活の中で、樹木のように成長していく姿を想像して樹日(じゅひ)と言う作品を制作しました。そして長野に帰り素材を焼き物に変え半具象的な表現をクラスターと名付けて制作し始めました。これまで制作してきた作品の移り変わりを一緒に観ていただき、何かイメージして頂けたらと思います。
text by 吉田昌司
「ランドスケープ」
「景色」とは何か。まるで愛撫することによってでしか、存在の意味と信頼を獲得することができないかの臆病な慎重さで、彫刻を行う者は、指先で世界を辿り幾度も撫でてはもみ潰し樅伸ばしてモデリングする。例えば山々の隆起やあの時の光景をそのひと捻りに時には封じ込め時には解放させる。彼によって形成されたボリュームは、現実のひとつとして世界に並べ置かれ、人間の指先の痕跡の挙げ句と成って触覚的にヒトの精神の領域へ親和し、あるいは背反し、その全的光景の一部をつくりあげていく。
「ランドケープ」をテーマに展開する2016年ナガノオルタナティブ2回目の企画展として、彫刻家吉田昌司氏を招聘する。
淡々と制作発表を続けてきた作家は、今回が長野での初めての展示発表となる。「これまでとこれから」という自らの制作系譜を示す、ほぼ17年の時間軸で制作された作品が同時展示された。彫刻なるものを現代美術の鋳型へ流し込み、具象から抽象の狭間を行き来するひとりの彫刻家が、「肖像」を追いかけて曲折しつつ感得した「溜息」のような朴訥と洗練が同居する作品の併置景は、彼の生の時間のランドスケープとして、新世紀となってからの経過を、受け取る側も作家と共にそのボリュームとして感じることができるだろう。
091116 from baeikakkei on Vimeo.
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