2020 Butsushikisoku

nagano alternative 2020
「物識測」
2020 Septrmber – October @ FlatFileSlash Warehouse Gallery

September

October



Plane work
「物識測出品作家による平面」展
September 2020 @ Haricot Rouge / Iizuna East Highland / Iizuna Town

コンセプト

     物質へ直接働きかけて物質と空間という事象を創出する、彫刻•立体•インスタレーションという作品展開(制作・活動・発表)を行う作家による、作品併置企画展を開催します。
     企画展のタイトルとした「物識測」は、立体系視覚藝術作品の性質をそのまま示すものであり、固有作品の出現形式を類型として纏めることを意図していません。参画作家は地域作家を主体とし、年齢も30代から60代に渡り、各作家のパラダイムとコンテクストは、夫々異なった筋を持つものでありますが、ひとつの空間に併置されることで、謂わば、固有名を持つ人間が立ち並ぶと同様、その差異の際立つこと、複数の人間が介在して生成する時空を経験し次へと生きることが、当該企画の主旨であります。

     招聘作家は、FFS倉庫ギャラリーで個展(ナガノオルタナティブ)を展開した経験があり、見事に固有充溢させた空間構築をしていただきました。つまり当該空間を熟知しているという共通点があります。当該併置企画では、各位新作を出品展開していただきます。個展とは異なり各作家の作品形態は照応縮小されますが、他者作品との併置による、「距離」「照応」「斥力」が、各固有作品に備わることで、送り手にとっても受け手にとっても、「見つめること」「受け止めること」の変容が生じ、個別自立の場合とは異なる空間が顕われると思われます。

     こうした企画は、グループ展、群れ的「絆」を形成すると誤解されがちですが、企画する立場としては、むしろ正反対に位置する孤高な作品の自立の力を、ある種極めた状況で変位生成させるものであり、併置によって、昨今の憂うべき世に対して、個が行動する形としての「自由」を拡張するものと考えております。

     今回の企画に関しては、作家への搬入搬出のサポートができない(ナガノオルタナティブ個展展開では遠方より作品設置をした作家各位に若干のサポートをいたしました)上での、参画を快諾していただき感謝しております。立体系作品展示では、作品売買収入の見込みの可能性が低い前提で、そのリスクを負ったまま、それでも作品出現に意志を注ぐ場合がほとんどでありますので、同時期別の会場(アリコ•ルージュ / トポス高地)で、販売可能な平面作品展を併催することにいたしました。少しでも作家のお役にたてれば幸いです。

     現在、社会状況が不透明であり、当該企画下で、罹患などの危険が迫った場合は、都度適切な対応をとらせていただきます。

    文責•企画 町田哲也 15,April 2020